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ユーザーの増加に合わせて体制を一新
国内外のラリー選手権を筆頭に様々なモータースポーツをサポートするTEINは、製品の供給のみならず各カテゴリーにエンジニアを派遣している。そのなかで最も充実した体制となっているのが、プロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)だ。世界各国を巡り、極寒のスウェーデンから酷暑のギリシャ、ハイスピードグラベルや超ラフ路、ダストやマディコンディションまで、さまざまな使用条件が組み合わされたP-WRCはTEINダンパーを鍛えるための恰好の「道場」となるからだ。

  参戦1年目の05年は日本の名門、SYMS RALLY TEAMと共同で活動を行っていたが、翌06年は商品開発とユーザーサポート、現地での情報収集、そしてプロモーションを目的に4〜5名のサービス部隊を結成し、サプライヤーとしてユーザーサポートを展開。そして今季は常時8名の体制でサポートを行なっている。

まさにサスペンションメーカーとしては異例とも言える体制となっているのだが、専務取締役の藤本吉郎によれば「イベントによって今季は6〜7台にユーザーが増えましたからね。それにP-WRCでは通常のユーザーサポートのほか、クリスチャン・ショーベリ、レチェック・クザイ、パトリック・フローディンの3台にプロトタイプを供給するなど新製品の開発プログラムも行なっているので、それに合わせた体制となっています」とのこと。つまり、P-WRCは“走る実験室”で、第4戦のアクロポリスでも2タイプの試作モデルが投入されるなど、実戦のなかで開発を行なっているのである。

充実のサポートプログラムを展開
  このようにTEINのサービス部隊は、誰の目にも充実の体制となっているのだが、その内容に関しても実にきめ細かいプログラムとなっている。まず、ラリーウィークの月曜日に行なわれる合同テストに全員で帯同し、事前のセットアップを行なうほか、テスト結果に応じてダンパーの組み替えやアジャストを実施。さらに競技期間中もコンディションに合わせたセッティングのサジェストやオーバーホールを行なう。そのほかにも、オーストリアなどで2日間の独自テストを実施するなど、独立した開発プログラムも平行して行なっている。

このサポートプログラムに対応するため、TEINでは引き続きジェネラル・コーディネターの藤本を筆頭に、菅野一平、増田憲ら2名のエンジニア、そして現地でのコーディネート業務を担う龍崎英理香を日本から派遣。さらにスウェーデン、ギリシャ、アイルランド、イギリスのヨーロッパラウンドにはTEIN UKの生田勝久、メキシコ、アルゼンチン、ニュージーランドのアメリカ・オセアニアラウンドにはTEIN USAの中井克真が現地に駆け付け、ユーザーポートに対応している。そのほかにも、ホンコンのリー・チェイ・ワイ、リー・ラプ・サン、マレーシアのアマジット・シン・モヒンダー・シンの計3名がアシスタント業務を担うなど、まさにグローバルな体制だ。

ちなみに、第4戦のアクロポリスでは生田がSYMS RALLY TEAM、増田がSUBARU POLAND RALLY TEAMとSUBARU RALLY TEAM RUSSIA、菅野がSTOHL RACINGのサービステントに赴き、データの収集やセッティングのアドバイスを担当。サスペンションの組み替えなどの実務的な作業は、3名のアシスタントともにTEINのサービスブースで実施していた。

ソフトともにハード面も強化!
  一方、ソフト面ともにハード面も強化されており、ヨーロッパラウンド用のSC1(Service Container 1)、アメリカ+オセアニア用のSC2(Service Container 2)といったように、今季はロジスティック計画に合わせて2つのサービスコンテナを投入。さらにフラットベースやオイルタンク内のエア抜きを自動で行なう自社開発の機材、通称「GOTO-KUN」を持ち込むなど、作業効率を考えたアイテムが用意されていることもTEINのサービス体制の特徴と言えるだろう。

そして、P-WRCで得たデータは日本で待機するレシーバーへ送信され、リアルタイムでデータを解析。それをベースに次戦の準備を進めるなど、現地のエンジニアと日本のエンジニアリング部門がリンクすることによって迅速な対応をとっている。

この充実したサポートプログラムの結果、前述のとおり今季はTEINユーザーが一気に拡大し、P-WRCで最大のシェアを誇るブランドに成長。数多くのTEINユーザーが各ラウンドで活躍しているが、この躍進はまさにTEINの手厚いサポート体制が支えているのである。

[TOPICS]ユーザーサポートの必須アイテム
TEINのサービスブースでは様々な機器を投入し、サービスの効率化を行っているが、そのなかで注目したいのが、前述の「GOTO-KUN」だ。 これはTEINの自社開発アイテムで、藤本によれば「エンジニアの後藤くんが開発したので彼の名称で呼ばれています」とのこと。 オイルタンク内のエア抜き作業はダンパーをストロークさせながら行なうのだが、GOTO-KUNは人間の微妙な力加減を忠実に再現するツールなのだ。 そのため、「ユーザー増に合わせてスタッフの作業も増えているので、今季よりGOTO-KUNを投入しました。これ1台で人間ひとり分の仕事をこなせるので、工数削減に効果を発揮しています」と藤本。

このようにP-WRCの現場では、様々な工夫とモータースポーツに精通したTEINならではのノウハウがフルに活用されている。



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