株式会社テイン
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テインを設立する前、私はラリーショップのメカニックとして働きながらラリーをやっていたんですけど、当時はエンジンチューニングの絶頂期。サスペンションはカートリッジ式が主流でした。しかし、どれも強度が弱くてラリーに参戦する度に曲がっていました。もちろん、サファリラリーに参戦する自動車メーカー製のアッセンブリーなど、パフォーマンスの高いサスペンションもあったんですけどプライベーターにとっては金額が高すぎる。そこで「自分たちでサスペンションが作れないかなぁ」という思いから現在の専務、藤本吉郎とともにテインを設立しました。 もともと私も藤本もラリーが好きだったので、当初は「自分たちがラリーで使うサスペンションを自分たちで作って、良かったものだけを販売しよう」というスタンス。 資本金も少なく、当初は7坪の小屋からスタートしたので、受注生産の方式をとっていました。しかし、ちょうどそこの頃、自動車の排気ガス規制が厳しくなって、ラリー競技でもレギュレーションでエンジンチューニングができなくなってきた。それと同時にそれまでのエンジンやミッションから、クルマを速くするための手段としてサスペンションがクローズアップされるようになってきました。そんな劇的な変化にスムーズに対応したこともあって、サスペンションの開発、販売を軌道にのせることができたのです。


このように最初はパッションでテインを運営していましたが、いよいよ本格的に会社の活動としてラリー参戦を開始したのは、80年代の後半。藤本が「テインスポーツ」としてアジア、オセアニアのラリーに参戦するようになりました。その活動の目的は現在もそうですが、「商品開発」にありました。というのも、我々のようなアフターパーツのメーカーは、すでにクルマを持っているオーナーがターゲットです。だから、ノーマルのサスペンションよりいい商品を作らないと売れません。事実、株式上場の準備で4〜5年ほどモータースポーツ活動を休止し、その後に改めて活動を再開したんですけど、「うちは遅れているよ」と藤本が語るように他のメーカーの進化に引き離されていました。確かにモータースポーツ活動にはお金がかかりますが、常に競う環境にいないとパフォーマンスを向上させることができないので、サスペンションの開発のためには切り離しては考えられないのです。とくにラリー競技は過酷な路面で争われるので、高い次元での開発能力が必要になってきます。現在は設立当初のパッションだけでなく、企業としてのバランスを考えながらユーザーサポートという形で活動を展開しています。おかげでこの2年間で開発能力と商品はかなり進化しました。この開発投資は必ず返ってくると思います。


現在、テインは国内のみならず、P-WRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)やCRC(中国ラリー選手権)、RANC(米国ラリー選手権)、PRC(ポーランドラリー選手権)、CCC(中国サーキット選手権)など海外のモータースポーツフィールドでユーザーサポートを行なっています。P-WRCでの活動は前述のとおり、商品の研究開発を目的にしたものですが、各国選手権はPR的な要素が強い。というのも、今年の2月にアフリカのタンザニアラリーに参戦し、優勝したのですが、サスペンションを無交換で走破したことから一気に知名度が広がったんですね。現在は2店舗のエージェントで商品の販売とユーザーサポートを行えないか、環境を整備しているところです。つまり、モータースポーツでのプロモーションはマーケットに直結します。現在は中国での成長率が高いですし、アメリカもラリーに関しては“不毛の地”と呼ばれてきただけに、今後の拡大が期待されている市場です。技術的にはWRカーにも採用されるような商品を作ることが目標ですが、それと同時に当社の中長期的な目標として、海外戦略の強化と販売シェアの拡大を目指しています。このために、各国選手権でプロモーションを行ないながらブランドイメージの定着を図って行きたいと思っています。


一方で、私自身もプライベーターとして中国ラリー選手権とアフリカラリー選手権に参戦しています。その理由としてはやはりラリーが好き……ということもありますが、それと同時に「マーケットに近いところにいたい」という気持ちが強い。以前、経営を立て直したある家電メーカー社長の講演会に出席したことがあるのですが、その中の「経営とは絶えず変化するお客様のニーズに合わせる事だ」という言葉が印象的でした。これはアフターマーケットにも当てはまるもので、私も競技に参加しながらお客様のニーズをキャッチしたいと思っています。また、それと同時にJAFラリー部会の役員として環境づくりのお手伝いを行なっております。これもラリーが好きだからです。個人的にもサスペンションのメーカーの代表としてもこの競技には栄えてほしいので、より多くの人に興味を持ってもらえるように今後も個人の活動と会社の活動を通して普及を行なっていきたいと思います。


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